Interviewee ドワイト・アシュトンさん Dwight Ashton 日本で、おもに公立の中学校、小学校で英語を教えている Dwight Ashton (ドワイト・アシュトン)さんにインタビューしてみました。ニュージーランド出身のドワイトさんは、日本に来る前、韓国で 2年間英語を教えていました。日韓での英語教育の違いなどに触れていただきました。 (このインタビュー記事を英語で読みたい方は、 こちら へどうぞ) ―― ドワイトさん、日本に来る前は韓国で英語を教えていたそうですね。日本と韓国での英語教育の違いについて、何かお気づきになりましたか? 日本ではアシスタント・ティーチャー 韓国で教えていた学校と、日本での学校の主な違いですね。日本では、僕はただのアシスタントだということです。韓国では、完全に教室をまかされていました。 授業は英語で進められ、生徒は僕に英語で話しかけてきましたし、僕も韓国語はほとんど使わず、英語で話しかけました。ときどき、ほんの少しの韓国語を使うこともありましたが、大抵は英語だけを使ってきました。レッスンプランも資料も全部ひとりで用意しなければなりませんでした。 ここ日本では、生徒の発音を直す程度で、本当の意味で「教える」ということはしていないような気がします。文法事項にそった問題を出して生徒に答えさせたり、僕が言ったことをリピートさせたりするだけです。 授業中に使う英語の量が違う もうひとつ、韓国と日本の大きな英語教育の違いは、授業中に使う英語の量です。韓国では、英語を英語で教えています。授業中、95% が英語です。しかし、日本の場合、英語を教えるのに日本語を使っています。韓国とは全く反対で、95%が日本語なのではないでしょうか。 韓国では、システムもちょっと違いました。45分授業で、ひとクラスの人数も、もっと少なかったので、生徒ひとりひとりと向き合う時間が持てました。 韓国ではメインティーチャーでした ―― 何人くらい生徒がいたのですか? 10人から15人くらいです。10人以下のときもありました。 ―― 教室には、韓国人の英語の先生も一緒の教室にいたのですか?
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母国語でなく、日本語で教える直接法で教えていたため、細かい説明をするのは大変でした。とくに、初級レベルの学生への文法の説明は難しかったです。
仕事を始めたばかりのころは、現地の言葉を使用したり、簡単な日本で説明していましたが、いろいろ試した結果、初級レベルでは、とりあえず、この文型はこういうものなんだとルールを教え、何度も尋ねる学生にだけ細かい文法の説明をしました。
Q:なぜこの教育機関を退職しましたか? 日本語を学ぶ学生(ほぼ社会人)は減少傾向にあり、その教育機関も規模や授業形態を変える考えがある時期でした。その頃に、夫の仕事の都合で日本への帰国するかもしれないという話が出て、その準備などで忙しくなり、定期的にその教育機関での仕事に入れなくなったため、辞めました。
給与・待遇
月収
月収:5万~15万
月収内訳
1コマ50分:1, 200円
基本労働時間
1日2~5コマ 週3~5日勤務
残業(時間外労働)
残業なし
待遇
現地語学レッスン受講
月1回の飲み会無料
教育機関が 用意してくれたもの
なし
クラスの長期休暇
長期休暇なし 私は非常勤講師として、コマ単位で仕事をしていたため、自分の時間とも合わせたりと無理なく働けました。給与は、コマ単位では平均的な額が支給されたと思いますが、週単位、月単位で学生の人数が変動するため、安定した収入とは言えませんでした。
専任や常勤の講師は、年単位で契約し、月ごとに給与をもらっていました。ボーナスや教材作成などの手当ても出ていましたが、基本給が安いため、生活はぎりぎりだったようです。また、残業や追加での仕事も頼まれることが多かったようです。
Q:現地における他の日本語学校と比較し、違いは感じますか? 民間の日本語学校は多数あり、年に数回(多いところでは毎月)講師を募集しています。ビザや4年制大学卒業は法律で決まっているので必須ですが、養成講座420時間や日本語教育能力検定試験が必須ではない学校もありました。
民間の日本語学校では、EJU担当の講師でしたら、生活するのに十分な給与をもらっていたようです。
授業形態・勤務スケジュール
授業形態
クラス授業:1クラス10人
プライベートレッスン
企業研修
学習者の年代
高校生
大学生
社会人
1日の時間割
月~金
クラス担当時(週2回) 9:00~16:00 中級クラス2~3コマ
1:1もしくは1:2のプライベートレッスン担当時
週6~20コマのプライベートレッスン
休日
土日 :
職場にはいかなくてもよかったですが、プライベートレッスン用のカードやその他教材を作成したりと準備はしました。平均して、週末に3時間以上は時間をかけていました。
Q:日々のスケジュール管理で、ここは大変だった!と感じた点はどこですか?
「どんな学生を教えるの?韓流スターいる?」 「教師同士の人間関係ってどうなの?」 「日本語教師って過酷って聞くけど、本当?」 正直言って、初めの半年は過酷です(断言) それでも私が長年日本語教師緒続けてこられたのは、周囲の人に恵まれたのと、日本語教師特有のコネの恩恵で、大好きな俳優の…とか…韓国で日本語教師をしていたからこその体験があったから!